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六回裏の攻撃を前に、笑顔で円陣を組む育徳館の選手たち=2024年10月28日午前11時26分、大分市・別大興産スタジアム、酒瀬川亮介撮影
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 第155回九州地区高校野球大会(九州地区高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)は28日、大分市の別大興産スタジアムで準々決勝2試合があり、柳ケ浦(大分2位)が育徳館(福岡2位)を、エナジックスポーツ(沖縄2位)が壱岐(長崎2位)をそれぞれ破って4強に進出した。

 来春の選抜大会での九州地区の一般選考枠は「4」のため、4強入りした2校は選抜出場が有力となった。

ミス響くも「粘り強さ」に手応え 福岡・育徳館

 逆転勝ちやサヨナラ勝ちなど、粘り強さで九州大会8強まで進んできた育徳館が、「あと1勝で甲子園有力」という試合で涙をのんだ。

 立ち上がりに不安があるエース島が、初回に2失点。前々日の完投で疲れから球威が落ちたうえ、初めての球場で「マウンドに慣れなかった」のが一因と主将で捕手の隅田は明かした。

 二回以降はマウンドにも対応して立ち直ったが、六回の自らの失策が痛かった。2死二塁で投ゴロをファンブルし、あわてて一塁に悪送球。3点目を与え、追い上げムードに入れなかった。

 この試合はチーム全体で4失策。「大舞台で緊張した場面でも力を出さないと、こういう試合になる」と井生監督。ただ、ここまでの戦いを振り返り、福岡大会準決勝の大逆転劇など「粘り強さがでてきた」と成長に手応えも感じている。選抜大会21世紀枠の有力候補にもなりそうだが、「自力で行きたかったが、選ばれればうれしい」と話した。(酒瀬川亮介)

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